哲学的ゾンビ -1-

人工知能

チューリング・テストというものがあります。


「機械が人に近い振る舞いができるかどうかを判別するテスト」なのですが、どういう意味かというと


審査員がチャットなどでAIと実際にコミュニケーションを取り、30%以上の審査員が「人間である」と判断すると合格となるそうです。


1966年に発表された「ELIZA」(イライザ)と1972年に発表された「PARRY」(パリー)が有名で、それぞれ、チューリング・テストに合格しています。


「ELIZA」(イライザ)は、セラピストを模したAIで、「ELIZAが人間でないなんて信じられない」と感想を述べた被験者もいたそうです。


哲学の思考実験で時々現れる「哲学的ゾンビ」は
「物理的化学的電気的反応としては、普通の人間と全く同じであるが、意識(クオリア)を全く持っていない人間」
と定義されています。


すでに、人間の技術で、30%の人を騙せるAIつまり「哲学的ゾンビ」的なものを作り出すことに成功しています。既にもっと多くの割合の人を騙すAIも開発されているかもしれません。


私たちは、他人を同じような意識を持っているだろうと疑いようもなく思いますが、
すでに、現在の人間の技術で私達のような意識がなくても、意識がある人間と錯覚させるAIを作り出しているのです。


哲学

古来より哲人達は、あらゆあるものを懐疑的に捉えていました。周りの人間達は、本当の意味で存在しているか疑っていたのですが、なぜ疑っていたのでしょうか?
それは、直感的に「何か」を感じ取っていたのかもしれません。


家族と一緒に過ごしているのに、孤独、一緒にいるのに、存在が不確かに感じられる
そんな経験はありませんか?


あなたの目の前の人は、本当に自分と同じ意識のある存在なのでしょうか?


私は、以前、以下のようなことを記事にしたことがあります。
※パラレルワールドに関しての話なので、わかりにくい方は、以下のリンクの記事も参考にしてみてください。


別の世界線Bに意識を置いている人たちは、私たちが意識を置く世界線Aでは、意識がないということを言っています。
つまり、哲学的ゾンビとして、この世界に存在しているということです。


まとめ

真の友達でいる最大の条件は、同じ世界線に意識を置いていることがいるということのような気がします。
自分は世界線Aにいるのに、友達が世界線Bにいる場合、世界線Aにいるその友達は、無意識で自動運転しているだけのただの抜け殻なのかもしれない・・・
友達だけでなく、ほとんどの人が実は別の世界線に存在している中世ヨーロッパのからくり人形オートマタなのかも。昔から、なぜかそんなふうに思うことがあります。



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