人怖 (パレートの法則適用)


<前回の続きですが、この記事だけで完結しています>


娘が異常者だったことに気づいた母親の話。
父親は、娘が異常者と気づかず、溺愛したまま早死にしてしまったという内容でした。


ここで、ふと思います。この父親が、幸福なのか不幸なのかです。


このパターンは物語の型として、何度か目にしたことがあります。
つまり、酷い現実であるにも関わらず、本人がそれに気づかず素晴らしいものと誤認し、
一方、読者や視聴者などの物語を見ている側は、真実を知っているというような物語。
その対照が個人的には面白いと思います。


この話と同じ型で、私が昔衝撃を受けた話ですが、


あるロシアの新婚夫婦が仲睦まじく暮らしていたが、夫だけが氷河に落ちて命を落としてしまう。
妻は絶望し、愛する夫を何十年に渡って探し続けた。
妻がすっかり白髪頭になった時、若々し姿のままの夫の遺体が見つかる。


夫の首には、ロケット(中に写真を入れられるネックレス)がつけられていた。
妻は、そのロケットには、当然自分の写真が入っているものと思い
涙しながら、そのロケットを開けると、全く知らない女性の写真が入っていた。


というもの。


妻は、夫を探し続ける間、完全に自己陶酔で一人よがりな虚像の世界にいたが


夫の心は別の女性のものだったということになります。


ここで、若く美しいままの夫と、すっかり老婆になった女性のコントラストも


作り話として見事です。


先ほどの、「人怖」動画に話を戻します。


父親が「幸せ」か「不幸」か。


私の考える答えは、「不幸」です。


父親の脳内には「幸福物質」が溢れた状態だったという意味で考えると、
「幸福物質が脳内に溢れた状態」= 真の幸福
とは必ずしも言えない。となると思います。


「幸福物質が脳内に溢れた状態」≒「薬物で多幸感を得た状態」
とも置き換わります。


例えば、マッチングアプリでロマンス詐欺が流行りました。
多分、騙されている最中、本人は「幸福物質が脳内に溢れた状態」だったかもしれません。


そして、人は、知らないほうが脳内は幸せなのに
ストレス物質が大量放出されるかもしれないのに
「なぜ人は真実を知りたがるのか?」


やはり、人は本能的に「脳内に幸福物質が溢れただけ」という状態が


偽の幸福であると知っているからだと思います。


また、私は、「パレートの法則」というものを紹介したことがあります。
簡単に説明すると
善人 20%
日和見主義 70%
悪人(関わらない方がよい人) 10%


という法則です。



なので、「人怖」に属するのは10%程度と思われます。
言い換えれば、人の90%は関わるに足る価値があると思うのです。
人は、人との関わりで幸福を感じることが多い生き物なので
人が怖いからといって、人を避けてて壁を作るのはそれはそれで
後々後悔することもあるかもしれません。


かと言って、伴侶に10%側の悪人を選んだり、子供に10%側が生まれると
大きな苦悩を抱えることになります。


<知恵袋>
10%側の悪人に当たってしまった場合は逃げるのが一番の得策です。


異常な相手に対し、相手が変わってくれるかもと思い、まともな態度で接しつづけても
時間と労力を搾取されるだけで、ある時、相手が全く改善されていないことに
気がついて、徒労感だけ残ります。
異常人格者を家族に持つ人が私の周りに数名います。
離れても尚、心に大きな傷が残されてしまっています。


悪い方の10%側の相手を変えるために、自分の全人生を捧げたいと思えば、それはまた別の話かもしれません。全人生かけた人のうち一部が、美談になるかもしれませんから。


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