「友達百人できるかな?」を嘲笑う成功者の欺瞞


「友達百人できるかな?」なんて大嫌いと初めて口にしたのはタモリさん、それに続いたのは、林修先生、「極上の孤独」という本で、amazon低評価を受けた下重 暁子さんです。
私は、岡田斗司夫さんの動画が面白かったので、元になった橘玲さんの「幸福の資本論」も読みました。


<本の概要>
人間の幸福は、
①金融資産(お金)
②人的資本(社会的ステータス・仕事での充実)
③社会資本(人間関係・コミュニティ)


この3つの組み合わせで幸福が分類されるというような話です。
以下の図のように、3つの組み合わせなので、人の幸福は8通りに分類できます
簡単な特徴も記載したので、参考にしてください


図1


たとえば、①金融資産はないけれど②人的資本と③社会資本
はあるというケース
これは、仕事でバリバリ働いて成功(安定)していて、友人関係(恋人関係・家族関係)が充実している所謂、「4.リア充(※図1)」です。


ちなみに、
①金融資産(お金)
②人的資本(社会的ステータス・仕事での充実)
③社会資本(友人・家族・コミュニティ)
この3つを兼ね備えた「超充」は現実的にはあり得ないとのことです。


例えば、「2.お金持(※図1)」のイメージですが、「孫正義」さん「スティーブ・ジョブズ」さんみたいなタイプです


一方「3.旦那(※図1)」は、海外ドラマのセレブのイメージです。
投資などで儲けて、慈善パーティを繰り広げて、社交的な感じがしますよね。


孫正義さんが、船上パーティーなど開催して、交友関係で充実感を得ているイメージってありますか?せいぜい仕事の付き合い程度に留めているイメージがありませんか?


つまり、「2.お金持」と「3.旦那」のライフスタイルは両立しないということを言っており、先に述べた通り、「「超充」は現実的にはあり得ない」ということなのです。


したがって、この幸福の資本論では、3つの資本のうち、2つ持っていたら、十分幸福であるということが述べられています。


「「友達百人できるかな?」を嘲笑う成功者の欺瞞」ですが、せっかく「3.旦那」または「4.リア充」「7.プア充」でその人なりの幸福を掴んでいるのに、インテリという人種の幸福「2.お金持」の立場から、「3.旦那」「4.リア充」「7.プア充」を「友達百人できるかなの人たち」と嘲笑っていると言う点を欺瞞であると指摘しているのです。


飲み会が時間の無駄と思うような人は、「3.旦那」のライフスタイルは苦痛でしょうから、タモリさんに続けばよいかもしれませんが、タモリさんに似ても似つかない人は、「3.旦那」「4.リア充」「7.プア充」の柱である「③社会資本(友人・家族・コミュニティ)」を決して手放してはいけないのです。
手放した瞬間に、幸福が一つの「5.退職者」や「6.ソロ充」に格下げされてしまうだけですし、「7.プア充」は「8.貧困」となって、生きる術が絶たれてしまい、大変危険です。


しかし、一点だけ、加筆して、哲学者「ミル」の言葉を引用してみます。
「満足した豚よりも不満足な人間が良い」
「満足した愚か者よりも不満足なソクラテスが良い」


万人において「ミル」が指摘するように、本を読むなど一人の時間を大切にして世界を少しずつ知ることに軸足を移動するのが正しいのだろうなと思うわけです。

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