常識の中の歪み
常識は移ろいやすい
つい先日、テレビを見る機会がありました。
昭和の常識や昭和のテレビ番組を紹介する番組でした。
当時当たり前だったことが、今の若い人たちから見たら「異常事態」
ということが多いという内容でした。
10代、20代の若い人たちが、当時の映像に驚愕しツッコむというテレビ番組。
・昭和時代は、シートベルトしない人がおおかった
原付はノーヘル
・昭和のテレビ番組「ヨネスケの隣の晩御飯」のおおらかさ
→アポ無しで民家に突然上がり込む
・電子手帳、電話の保留音用のオルゴール、ドアノブのカバー
などなど
本日ご紹介するのは、ララランド・ニシダの「就活面接にツッコむ」動画です。
私も、昔から就活の面接がおかしいと思っていたので、ご紹介させていただきます。
あと10年もすれば、この「就活面接」が異常事態だったと若い人から指摘されることになるかもしれません。
地獄の面接
20年ほど前(西暦2000年頃)、知人が受けた大企業の面談では
「動物のモノマネとなぜその動物を選んだか理由を答えてください」
というものがあったそうです。
ある人は
四つん這いで歩き出し、犬がおしっこをするモノマネをして
「従順である」
と言ったそうです。
その話をしてくれた人は、
象のモノマネをして、「パオーン」と叫びながら
「パワフルに働きます」と返したそうです。
集団面接だったとのことなので、
四つん這いの人
バタバタと手を羽ばたかせて鳥の真似をしているひとやら、
その面接はまさに阿鼻叫喚の「地獄絵図」だったと言えます。
→ララランドの別の動画では、相方の広告代理店に勤めるサーヤさんが
ニシダに面接する動画がありましたが、
「あなたを動物に喩えるなら?」という質問をしていたので、
いまだに、大企業の質問の定番に君臨していそうですね・・・
就活面接にツッコむララランド
就活面接マニュアルにツッコむ動画です
Q.自己紹介をおねがいします
●POINT
ふつうに自己紹介するのはNG
自己PRを入れなくてはならない。
(模範解答)
私はバスケットボールに打ち込んできました。
私の一番の売りはジャンプ力です
仕事でも飛躍的な成果を追求します
(ニシダのツッコミ)
バスケットのジャンプと仕事の飛躍は関係がない
Q.学生時代に取り組んだことはなんですか?
●POINT
会社で活躍できることをイメージできるような具体的な根拠を示すこと
(ニシダの解答)
お笑いサークルに所属し吉本開催のnoroshiというお笑いの大会で優勝した
大学お笑い界では、随一のツッコミと言われてきた
→具体的な数字がないのがNG
noroshiという100人前後が参加するお笑いの大会
など、具体的な数値が必要
(模範解答)
2年半居酒屋でバイトを行い、2年目にはアルバイトリーダに指名され
ローテンション管理や新人教育など責任のある仕事を任された
→2年半の部分が具体的な数値
責任ある仕事任されるなどの活躍できることをイメージできるような具体的な根拠
(ニシダのツッコミ)
つまらない。日本が面白くなくなるはずである
Q.短所はなんですか?
●POINT
短所をどのように克服しようとしているか?
高い目標にどのように取り組んでいるか?
(ニシダの解答)
・人のことを慮(おもんぱか)れない
・忘れ物が多い、しらふでもあちこちで物を無くしてしまう
→短所すぎるからNG
(模範解答①)
・英語が苦手である、しかし英語を使って商談をこなすには今の英語力では
まだまだ足りないので、スコア730点のTOIECスコアをあと100点は上げたい
(ニシダのツッコミ)
・短所ではない(スコア730点は高得点)
・聞かれたことにちゃんと答えられていない。
・欺瞞だ
(模範解答②)
・字を書くのが下手だったが
書道教室に通い克服し、1級になるまでに上達した。
(ニシダのツッコミ)
・質問の解答になっていない
・短所だった話じゃない。今の短所を聞いている
・正直さのほうだ大切だと思う
●POINT
短所をどのように克服しようとしているか?
高い目標にどのように取り組んでいるか?
(ニシダの解答)
・人のことを慮(おもんぱか)れない
・忘れ物が多い、しらふでもあちこちで物を無くしてしまう
→短所すぎるからNG
(模範解答①)
・英語が苦手である、しかし英語を使って商談をこなすには今の英語力では
まだまだ足りないので、スコア730点のTOIECスコアをあと100点は上げたい
(ニシダのツッコミ)
・短所ではない(スコア730点は高得点)
・聞かれたことにちゃんと答えられていない。
・欺瞞だ
(模範解答②)
・字を書くのが下手だったが
書道教室に通い克服し、1級になるまでに上達した。
(ニシダのツッコミ)
・質問の解答になっていない
・短所だった話じゃない。今の短所を聞いている
・正直さのほうだ大切だと思う
(総括)
就活面接の現場には、正直者が誰一人いない
就活面接は大喜利である
「コント就職面談」と唱えてから挑むと緊張しない
これからの就活面接
昨年末、元外資の大手IT企業で役員を務め、今も多くの大手企業で顧問をされている
方の講演を会社で視聴しましたが、
「きれいごと」を本気でやる人が強い
とおっしゃっていました。
その講演は、とてもやさしくて温かく、地獄の面談とは真逆の世界観でした。
古い就活面談で求める人材は、すでに移ろいつつあるのかもしれません。
<知恵袋>
・本質的なものから非本質的なものを分離する
・永遠なるものを無常のものから分離する
・真理を単なる意見から分離する
→常識とされているものに潜んでいる歪なものを見極める