「子供を殺してくださいという親達」

氷河期世代


私は氷河期世代で、親は団塊の世代です。


私の中学では、親と買い物をしていたら、次の日学校で馬鹿にされました。


いつも威張って、弱いものいじめをしている野球部のDQNが母親の運転する車の助手席に座っている姿を見つけた時は、私自身、指をさして友人と大笑いしたこともあります。
学校では偉そうなくせに、助手席の彼は借りてきた猫みたいだったからです。


当時のことを思い出すと、私たちはお互いに親の悪口をよく言っていたと思います。
親達は親達で自分の代わりに子供達に競争させて、一喜一憂していたのかもしれません。
したくもないことを強いられて、家ではよその家と比較されて、怒られるのに
良い結果を出しても、褒められない。失敗したら怒るくせに、成功しても褒めない
これが当時の親の準スタンダードだったのではないでしょうか?


毒親

●医学部9浪女子


概要


・2018年3月、滋賀県内で切断された女性Aさん(58歳)の遺体が発見。
・2018年6月、Aさんの娘Bさん(31歳)が逮捕
・Bさん(娘)はAさん(母)から幼少の頃から医師になることを強いられ、勉強に勤しんできた。しかし、中学高校になるにつれて成績が伸び悩み医学部への受験に失敗してしまう。
・母は、娘の受験失敗の事実を受け入れられず親族には、娘は医学部へ進学したと嘘をつき、娘にも口裏を合わせるように強要した。
・母は、娘に寝ている時間以外は、机に向かうことを強いた。携帯電話は没収し、常に監視を行なった。
・娘は一浪の末の受験も失敗、その後も母からの”教育”は続き医学部保健学科を受け続け年月を重ね9年が経った
・母は、ついに医学部保健学科から医学部看護学科の受験を認め、翌年娘は看護学科へ合格。しかし、看護学科への入学は、助産師になることが条件とされていた。
・娘が大学入学から2年後、助産師の教育課程の進級試験で不合格。母の教育が再燃。
・娘が大学4年生の時、医大の附属病院への看護師としての内定をもらうが、母は、内定を辞退し助産師学校への受験を強いた。
・その後、娘は助産師学校を不合格となり、母からの罵倒・暴力・暴言の末、娘は母を殺してしまう。そして「モンスターを殺した。これで安心だ」とツイッターへ投稿した。


毒子

●「子供を殺してください」という親たち


一部無料で読めます。


概要
※文庫本と漫画1巻と2巻までを参考
・親を奴隷のように使って、親が破産するまで自分の欲しいものを買いに行かせて、親が言う事を聞かない場合は、暴言、暴力で親を支配する
・子供にはこだわりや、きまったルーティーンがあり、間違ったものを買ってくる、ルーティンを乱されると激しい怒りを親にぶつける
 ※漫画には「飲んでオレンジ」という特定のジュースに固執する場面がありました。
 このこだわりという部分がとても特徴的
・親を恨んでおり、復讐しようとしているケース
・遺伝的な異常(幼少期から小動物への虐待など)が認められるケース
・統合失調やパーソナリティ障害などで認知の歪みが起こっているケース
 →被害妄想、記憶の改ざん、生まれながらのモンスター
  この場合は、親に落ち度がない場合もありそうです。


この親達は、私たち氷河期世代の親達のある一つの典型と思います。


つまり


親達は親達で自分の代わりに子供達に競争させて

したくもないことを強い、家ではよその家と比較し怒り

子供が失敗したら怒るのに、良い結果を出しても、褒めない


氷河期世代の親達は、肌感覚で20%くらいはこの「子供を殺してください」に出てくる親たち程度には毒親だったのではないでしょうか?
いわゆる「敎育ママ」と呼ばれるような親達。かく言う私の親も、似たような親でした。
そして、私の姉妹の一人も、「子供を殺してくださいという親たち」に出てくるようなモンスターになりました。


考察

「子供を殺してくださいという親たち」の親だけなら、団塊の世代の親は程度の差はあれど、それほど珍しくはないと思われます。
しかし、「子供を殺してくださいという親たち」に出てくる子ほどひどい状態の家は、少ないと思われます。なぜでしょうか?


また、「子供を殺してくださいという親たち」に以下のようなセリフがありました。

初対面の人にを「タバコをくれ」や「ジュースを奢って」などと平気で言うのが彼ら(子供達)の特徴。

他人への依存心が強かったり、他人を利用することに長けている

どういうことかと言うと、


確かに「子供を殺してくださいという親たち」に出てくる親は、毒親かもしれませんが、
モンスターになる子供の属性として、
「依存心の強さ」「平気で他人を利用する」という点があると
筆者は感じているということです。


つまり、毒親と「依存心の強さ」「平気で他人を利用する」などの素養のある子供が組み合わさった時に、子のモンスター化が高確率で発生するということなのだと思います。
(さらに、学校でのいじめ、社会に出てからの冷遇、不遇など、色々な要素が掛け合わされていると思います)


「依存心の強さ」「平気で他人を利用する」とは、いわゆる「ちゃっかりした子供」という種が育った若木のような気がします。


その種(タネ)を多くの人(もしかしたら全ての人)は、埋め込まれていたとしても、発芽させない。または、小さい芽のうちに駆除してしまうものなのかもしれません、それを成木(せいぼく)にしてしまった人が、モンスターになってしまった


ということなのかもしれません。


なぜならば 先に(先述)


漫画には「飲んでオレンジ」という特定のジュースに固執する場面があり、このこだわりという部分がとても特徴的


と記載しましたが、全てのモンスター化した子供の特徴として


①浪費
②暴力・脅しによる親の支配
③側から見たらつまらないことに対する強いこだわり


という共通点があるのが奇妙に思えるのです。


従って、モンスター化した人格は根っこで繋がった、共通した一つの人格のようにも感じます。
こう考えると、人格とはなんぞや?という新たな謎が出てきますね・・・


余談ですが、私は、モンスター化した妹と接している時の日本語の通じなさについて
「これが天邪鬼っていう妖怪なわけね」と妙に納得したことがあります。
根っこで繋がっている特定の人格=(イコール)妖怪に取り憑かれている
ともとれます。


ところで、なんでもかんでも毒親が悪いということではありません。
なぜならば、毒親の親もまた毒親だからです。
結局のところ、社会の仕組みや救済措置、親への免許皆伝などがない限り
この世代を経た悪循環を解消する方法は難しいのかもしれません。


※余談※
しつこいですが、「聖なる予言」の記事で紹介した通り
毒親の呪縛から解放されないと、本来の自分に沿った生き方はむずかしいといえます。
この毒親問題は、現代の資本主義の病の病巣の一つでもあると考えています。
個人ごとが能力を発揮すれば、社会として健全になり全体が潤うということです。


資本主義の病とは、この20年間、日本だけが一人負けだったのではなく
日本が一番負けたのは確かですが、資本主義全体が格差社会、貧困問題など
多くの問題が表出されているといったこと。


※補足※
モンスター子の
「③側から見たらつまらないことに対する強いこだわり」
の例として、私のモンスター妹は、ご飯が炊けた瞬間

「残り1分」→「0H」に変わった瞬間を動画に収めたいと言って
子供に見張りをさせて、失敗したら、怒り狂って怒鳴り散らし、ご飯を炊き直させていました・・・


<毒親問題>

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